松本まり の 徒然

松本まりが日常のことを政治とつなげて語るブログ

市立病院にまつわる嘆きの声

泉大津市が新たに建設する泉大津急性期メディカルセンターについてのご相談をいただいている。

新しい病院へのアクセスの整備は市が責任をもって策定し、説明ができなければならないが、今なお、その具体的な提案が示されていないから、自分が意見を言いたい、ということであった。

 

しかし、泉大津急性期メディカルセンターは、今なお、どんな病院であるのか、というイメージが、リンクを貼ったホームページからも想像ができないと思う。アクセスどころの話ではない、というのが私の正直な気持ちだ。

 

泉大津市立病院では、閉鎖する診療科で、転医のお願いが、それぞれの科で、それぞれのやり方で案内がされ、患者が困惑をしているというのが現状だ。

特に、私がお聞きしている中で、ひどいのは、泌尿器科と眼科である。

 

当院泌尿器科について 当泌尿器科は令和6年に閉鎖します (11月末予定、早期閉鎖の可能性あり)。 新病院への移行はありません。 (新病院には府中病院泌尿器科が移行します。) 梶川医師退職に伴い体外衝撃波結石砕石術をはじめとする多くの 手術が対応出来なくなっています。 府中病院など他院への転医は閉鎖直前は混乱が予想されますので 早めの転医をお勧めします。

これは私が9月5日に人間ドックの関係で泉大津市立病院に訪れたときに撮った写真だ。

この貼り紙は、今年の三月に貼りだされたという。この貼り紙を見て、患者は医師にどういうことかと、問うことになる。

新病院ができると言ったときに、市立病院に通われている方には、新しい病院に転院し継続した医師による治療を受けられるものだと思っていらした方もいた。

しかし、現実は、府中病院への転医を伴う転院が、進められている。

眼科については、府中病院が経営している別の病院が勧められるが、移動するには、「眼」の状態が絶対不可欠である。そんななかで、泉大津市からアクセスが確立されていない和泉市の府中病院まで行かなくてはいけない患者の負担はいかばかりか。

内科に通う方から、府中病院への転院を伴う転医を勧められて、遠くなるから困っている、というお声を聴いている。

こういった声は、9月の定例会でお届けをした。

しかし、それでもなお、足りないということを感じている。

新しい病院である泉大津急性期メディカルセンターの開院予定日は2024年12月1日。診療科目の発表は来月だという。病院側とのやり取りでは、議員にした説明で、説明したと考えているように思えるような場面もあった。

こんな大きな計画にも関わらず、この市立病院再編計画の住民説明会は一度も開かれていない。病院に関係している市民は、困惑し、嘆き、悩んでいる。

 

病院が近くて安心して毎日の生活を送っていた方からすれば、自分たちの声こそ聴いてほしい、市立病院を存続してほしいと思っていただろう。

日々の生活の安心を踏みにじって、それだけではなく、通ってる患者の声を黙殺し続けているのが、泉大津市政である。市長は、この声を聴いてくれない、と嘆く方もいる。私もそう思っている。

 

病院に通うということは、生活の一部だ。私も、一生、薬を飲み続けなければならないから、気持ちがよくわかる。病院に通うということ自体が、すでに負担だというのに、その通っている病院を、市の都合で奪い去ったということ。これが公立病院で行われていることなのである。もはや、公立病院ですらない。そして、民間であったとしても、許されないであろう、説明責任の放棄が続いている。

会計の面でも、アカウンタビリティーは果たされていない。病院の建設費は積みあがるばかりで、建設費用は当初100億という説明から、150億円に積み増されている。これだけの税金をつぎ込んでいて、それなのに、市民から聞こえてくるのは、嘆きの声だ。

住民説明会を一度も開くことなく、住民理解を得たとするこの態度を、私はどうにかしたい。